とっても大好きで、折々に読み返しては力を頂いている本を2冊ご紹介したいと思います。少し古い本なのですけれども。でもぜひ図書館や古い本も取り扱っているネットショップや古本屋さん等で探して手に取ってもらえたら嬉しいです。
その1 バーバラ・アン・キッパー「昨日よりも、今日よりも 4001の小さな幸わせ」株式会社飛鳥新社
その2 向井千秋・向井万起男共訳「the wish list バーバラ・アン・キプファー4001の願い」株式会社文藝春秋
その1 昨日よりも、今日よりも
こちらはなんとなく入った大きな古本屋さんで出会った本です。当時経理の仕事でとてもヨレヨレだった仕事帰りに、本のタイトルに惹かれて手に取ったものです。
アメリカ人のバーバラさんが英語で書かれたものを、歌手の岡村孝子さんがとても自然な日本語に訳されています。読んでいると岡村さんの温かなお人柄も所々に感じられます。原題が「4001 things to be happy about 」であり、バーバラさんが感じた日常の小さな幸せや日常のキラキラした風景が箇条書きですが上手に表現されています。つられてこちらの想像力も思わずモリモリと掻き立てられてしまいます。
それにしても4001とは膨大です。こんなに見出すことが出来るなんて!
ちょっと哲学的なことも時々書かれていますが、ささやかな事柄・平凡な事柄に「あっ、その素敵さ、私にもわかるわかる!」となることもありますし、「?」なものも勿論あります。
バーバラさんは大人の知性・経験・ユーモアをお持ちなのに、子供の頃の冒険心・純真さ・素直さも併せ持ったチャーミングな方なのだと思います。
「仕事の後、コンサートにいく」
「牛のようにゆったりとしたペースで街を探索する」
「古い習慣を変える」
「ブランコ」
「ブタの貯金箱」
「何かを修理する」
「気分を若くしてくれる新しい友だち」
「自分だけの心意気を大切にすること」
「本を読むのにちょうどいい明るさにページを照らす、読書用のランプ」
(本文より抜粋)
読み終えたらきっと自分にとっての「4001 things to be happy about」を探したくなるんじゃないかなと思うのです。
その2 the wish list 4001の願い
日本人女性初の宇宙飛行士の向井千秋さんとご主人の向井万起男さんが、バーバラさんの「the wish list」という本をたまたま原書で読んだところ、「日本に紹介しなくては!」と思い立ち共訳された本ということだそうです。原書の中にはアメリカの習慣などがわからないと日本人にはわかりにくい箇所があるとのことで、著者のバーバラさんに承諾をいただいてその箇所は割愛されています。でもその代わり名コンビ(迷コンビ?)なお二人の「the wish list」を加えてあります。
「千秋さん 地球の重力から解き放たれたい。」
「万起男さん 地に足をつけて生きたい。」
「千秋さん 聞き上手になりたい。」
「万起男さん 叱られ上手になりたい。」
「千秋さん 我が家で栽培したキュウリとナスの漬物でお客様をもてなしたい。」
「万起男さん 塩分は控えたい。」
(本文より抜粋)
バーバラさんがご著書の序文に書いたものの日本語訳も一緒に掲載されています。
その序文も素敵な言葉なのですが、私なりに要約すると
「願い」は私たちの人生を前に前に推し進めてくれるもの。そして自分自身を知る手掛かりとなる大切なもの。
自分自身の「the wish list」は?と思わせてくれます。
少しずつ本棚の本を減らして電子書籍に移行中なのですが、この2冊の本は手放せない本です。