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学生の頃に友人に連れていってもらった寄席。
それから、なんだかんだと今も時おり演芸場に行ったり、テレビでの放送、YouTube、CDなどで落語とのおつきあいがずっと続いています。
たとえば・・
桂枝雀さん
演じているときの大ぶりなアクションも含めて好きです。
柳家小三治さん
本日の落語の演目の前に話される、ちょっとしたお話「まくら」が秀逸です。
「まくら」という題名の師匠の本も出版されています。あ、師匠ごめんなさい、落語も好きですよ。
春風亭小朝さん
お噺の内容についての画像が目に浮かびやすいです。
また女性を演じても艶があってホントにお上手だと思います。
桂歌丸さん
夏の怪談話は怖かったです。だって帰り道は怖かったですもの。
三遊亭兼好さん
最近ファンになりました。
一癖もふた癖もある売れっ子のお花魁を巧みに演じられていてガツンとやられました・・。
このように、皆様には常日頃よりお世話になってます<m(__)m>
お腹がよじれるほど笑わせてもらったり。
人情噺にホロリとさせられたり。
怪談話にゾクッとさせられたり。
ほのぼのした気持ちにさせてもらったり。
お噺の最後にこんなオチできたか・・、とお噺の構成に感心させられたり。
いろいろあってもなんとかなるさ、と元気をもらったり・・。
そんな日々のビタミンである「落語」についてもう少し知りたくなったので、この本を読んでみました。
「落語はこころの処方箋 無理をしない『わたしに変わる』」
立川談慶著
立川談慶さんはこんな方です
慶応義塾大学経済学部を卒業後、株式会社ワコールに入社。
3年間のサラリーマン生活を経て、1991年に立川談志18番目の弟子として入門。
前座名は「立川ワコール」。
2000年に二つ目昇進を機に立川談志師匠に「立川談慶」と命名される。
2005年、真打昇進。慶應大学卒業の初めての真打となる。
著書多数。(本書より抜粋)
本の目次はこんな感じです
- 落語の基礎知識
- 人生、負けてもいい
- 今のように働かなくていい
- 落語に学ぶ「しなやかな生き方」
本の内容
なんといっても本の内容がとても整理されているので、読みやすく、初心者でもわかりやすいです。
それにしても落語についてのお話なのに、ところどころ経済のお話とか歴史のお話も絡んできたりして面白いです。
そして本書は、談慶さんの
「落語ってこころの処方箋なんだよ」、
というこんな言葉に集約されていると思います。
日本の未来は先行き不透明です。そんな今だからこそ、コスパでははかれないもの、江戸にあって現代にはないものに目を向けよう、と私は声を大にして訴えたいのであります。
繰り返しますが、落語を聞けば、心がホッとします。「何とかなるさ」と呑気に暮らす人々がいて、
「しょうがねえなあ」と折り合いをつける世界があります。
バカだけどコツコツ地道に歩む愛されキャラもいて、そいつを助けるコミュニティがあります。
勝ち負けにこだわらず、コスパ至上主義でもないおおらかな世界が、自分の心に、そして未来の社会に必要であることを、きっと教えてくれるはずです。(落語はこころの処方箋より)
落語は、きっと悩めるあなたを救ってくれるはずです。
そして。
あなたを救うばかりではなく「ああ、人間って基本、みんなドジなんだなあ」と思えるようになれるということは、「他人様に対して優しくなれる」と確信します。(おわりにより)
今日はちょっと仕事で失敗しちゃったなあ、とか。
家事や仕事やらで一杯いっぱいで、人にも自分にも今日はちょっと辛口だったかなあ、とか。
最近自分には笑いが足りてないなあ、とか。
そんな風に感じられることもあるので、わたしはずっと落語を聴き続けているのかもしれません。
あらためて「なるほど」、だったこと
①落語は新作落語と古典落語に分かれます。
ただ、演目はほとんどが古典落語。
その古典落語は300くらいあるのだそうです。
現在の落語家さんは東西合わせて1,000人くらいだそうですが、1,000人で約300の噺を使い回しています、ということが書かれてあり、一番びっくりしました。
お噺も知っていて、オチもわかっている。
それでもまた聴きたくなってしまう・・。
わかっているのに同じ噺のくだりで笑ったりホロリとしてしまう・・。
これって凄くないですか?
②談慶さんが師匠の言葉を紹介してくれています。
「落語とは、人間の業の肯定である」BY立川談志師匠
業とは、人間のダメな部分です。
しくじっても、ダメな奴でもしようがないなあ、と笑いにしてくれるのが落語。
だから、落語を聴くとほっとするのかもしれないですね。
ここ数年は母ともよく一緒に寄席に出掛けています。
誰かと一緒に笑うのって、しみじみいいんですよねえ。
寄席に、なんだか一体感のようなものが生まれて・・。
同じ釜の飯を食う、じゃないですけれども、
笑いを会場全体で共有できたときは、なんだかとっても幸せな温かい気持ちがします。
本書を読んで、落語家さんはじめ、笑いを提供してくださる方々にあらためて尊敬の気持ちが湧いてきました。
そして子供たちはもちろんですが、
「大人たちにこそ笑いを」と声を大にして言いたくなりました(*^-^*)
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