
(公)東京防災救急協会テキスト
先日、近所の中学校の一室をお借りして開催された「普通救命講習」に参加してきました。
皆さんは参加されたことはおありですか?
職場近くのビルの地下通路では、真冬や真夏になると、気分が悪くて、しゃがんでじっとしておられる方や、倒れていらっしゃる方をお見かけする場面に少なからず遭遇します。
特に朝の通勤時には、みなさんお忙しいにもかかわらず、意外にも何人もの方々が次々と足を止めて、
- 対象者に近寄り、どうしましたか?、と「声をかける方」
- 必要に応じて近所のビルの受付の方を「呼んだ」り、携帯電話で救急車を「呼ぶ方」
- さらには、救急車を待つ間に「心肺蘇生」を施したり、取り急ぎ「AEDを探しに行く人」
といった人たちを目にして、世知辛い世の中にも、まだまだ優しい人たちがいることがわかって嬉しくなります。
まさに
「チーム通りすがり」による見事な連携です。
それから、特に人が多く集まって、飲んだりお食事の機会が増えたりする「お盆・暮れ・お正月」の頃には、食べ物を喉に詰まらせる事故が増えたりします。
(わたしの周りでも何件かありました)。
そんなこともあり、たまたま住んでいる地域の回覧板で「普通救命講習の参加希望者募集」のチラシを見て、思い切って申し込んでみることにしました。
講習は、倒れている方を自分が発見した、という「問答無用の状況設定」からスタートします。
順番は、倒れている人を発見→自分の身の安全を確認→近寄って「どうしましたか?」「大丈夫ですか?」などと声をかける・肩を優しく叩く・・・という流れで進みます。
具体的には、ほどよく場面を区切った「スライド」を観たり、消防署の講師の「お話を聞く」ことから始まります。
その後、その同じシーンごとに、わたしたちも傷病者役用の人形を使って、セリフや行動をまねをしていくのです。
これが最初はかなり、恥ずかしかったです。
「大丈夫ですか?どうしましたか?」と声に出して言うのですよ。
(いや、実際は恥ずかしいとか言っている場合ではないのですよね。)
続けて「誰か来てください。人が倒れています。」と大声で人を呼び、集まって来てくれた人が何人かいるという設定で、それぞれ119番通報とAEDを探して持ってきてください、と依頼するところもちゃんと声に出して練習します。
(参加人数が少なかったため、集まってくれた人の役をしてくれる人がおらず、その人たちがここにいる「エア設定」で行いました)。
やがて反応がないとか、普段通りの呼吸をしていない、と判断された傷病者に「心肺蘇生」の練習をします(以下は対象者が大人の場合です)。
「心肺蘇生」では「胸骨圧迫」と「人工呼吸」を組み合わせて行います。
- 傷病者の呼吸が回復されるなど応答があるまで
- または救急車が到着し、後は代わります、と言われるまで
繰り返し行うものなのだそうです。
まずは人形を使い、「胸骨圧迫」の練習です。
胸の真ん中にある丈夫な胸骨の裏には、心臓があります。
「胸骨圧迫」。
胸骨の真ん中の下半分の位置を目掛け行います。
これが、人のやっているのを見るのと、自分でやってみるのとでは、大違いでした。
胸骨圧迫するスピードが想像したよりずっとずっと「速い」のです。
自分の両方の手のひらを下向きにして片方の手のひらと、もう片方の手の甲が重なるようにし、上の手の指を下の手の指に軽く組むようにします。
手のひらの付け根部分で、人形の胸骨にあたる部分が
- 約5センチ沈むように(単三電池の長さくらい)
- 1分間に 100回から120回
- 規則正しいペースで、自分の体重を乗せるように押して、離して、押して、離して・・・
を繰り返します(その間1,2,3・・・2,2,3・・・3.2,3・・・と声に出して数えます)。
これがもう速いんです(2回目)。
平常時の人の呼吸のペースに比べて、胸骨圧迫のペースがなんとも速いので、講師の方に受講生みんなで質問してみました。
講師の方からのお話では、こんな説明がありました。
心臓になんらかのトラブルが起きている場合、心臓から身体に送られる血液の量が減ってしまうため、これくらいの速いピッチにすることにより、
- 人工的に血液を全身に送り続けること。
- 特に、大切な脳への血流を確保したいのです。
ということでした。
なんとなくモヤモヤと疑問に思っていたことが、これで腑に落ちました(でも、速くて大変です。3回目)。
その後、「人工呼吸」のやり方を学びました。
仰向けの体勢の傷病者の顎先を指で軽く押し上げつつ、もう片方の手でおでこを後ろに少し倒して頭を反らせ、気道を確保します。
その時、おでこを抑えている方の手の指で傷病者の鼻をつまんで鼻腔を塞ぎ、息を吹き込みます。
そのあと鼻孔からいったん指を放し呼吸が復活したかどうか様子をみて、これをもう一回。
この作業は、感染防止用に配布された「一方向弁付シート」を使い、人形に「使うふり」をしての練習でした。
感染症対策も重視しなければならないので、今の時代はより神経を使わなければならないのですね。
その後、「AED」の使い方を練習しました。
AEDは心臓がけいれんしてポンプ機能を失い、血液を送れない「心室細動」が起きている状態のときに使います。
電気ショックを与えることで正常な鼓動のリズムを回復させるための装置なのだそうですよ。
だからAEDを「自動体外式除細動器」というのですね。
ケースを開けてスイッチが入ると、ちゃんと音声メッセージが流れて「何をどうしたらいいのか」を指示してくれます。
特に、装置の中にある電極パッドを傷病者の身体の指定された位置に装着すると、電気ショックをする必要があるかどうか、「自動で判定」してくれるのです。
知らなかったです。
とても賢いものだったのですね。
講習の終盤では、けがで出血した場合や、喉にものをつまらせた場合、どうしたらいいのかなど、応急手当を学びました。
こちらは実習ではなくスライドをみて学びました。
スライドや講師の方の説明、必要に応じてその実践練習を行って、全部で約3時間の講習でした。
感想
1.講習を受けた日の翌朝は、みごとに腕が筋肉痛になってました。
胸骨圧迫30回後、人工呼吸2回。これで1サイクル。
これを5サイクルすると約2分になるのだそうです。
地域にもよりますが、救急車を呼んでから通常では交通状態が良好ならば、到着まで平均約7~8分かかるので、それまでがんばって続けてください、というお話でした。
なのでもし、実際に胸骨圧迫をしなければならない場面があったとしたら、一人ではかなり厳しいはずです。
大声で人を呼んで皆んなで順番に行わなければ大変なのだな、と思い知りました。
2.AEDが自分の日常の行動範囲のどこにあるのかを、普段から少しずつ把握しておくことも大切なことかもしれません。
気を付けたいのは、夜間・休日にその設置施設が閉まっている場合もあるケースです。
次回は3年後にまた講習に参加して更新をお願いします、との講師の方のお話でしたが、わたしの場合ですが、出来ることなら毎年参加して忘れ止めしたいくらいに思えました(+_+)
ご参考まで
◎全国のAEDの設置場所がわかるマップ
◎救急車を呼ぶか迷ったときの連絡先
救急安心センター事業#7119
詳しくはこちらです ↓
救急安心センター事業(♯7119)ってナニ? | 救急車の適時・適切な利用(適正利用) | 総務省消防庁
(この総務省消防庁のホームページには、トップページから下の方にスクロールしていくと一般市民向け応急手当WEB講習も載っています)
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