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稲垣えみ子さん著「寂しい生活」はニューワールドへの入り口になりそうです

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ものを減らさねば!

と思っていた矢先に出会った本。

稲垣えみ子さん著「寂しい生活」。

 

ミニマリストになる、とまではいかなくてもシンプルライフを目指す上で参考になるかな、というくらいの気持ちで読み始めました。

 

本は、稲垣さんのお人柄もあって、あちらこちらクスっと笑ってしまいます。

そして文章はわかりやすくて、さくさくと読めてしまいました。

 

でも一度完読したらそれで終わりではなく、「あなたはどう?考えてみてね」と宿題をもらったような感じです・・。

なので私は今の自分の生活やら何やらを考えるために間髪入れずもう一度最初から読み直してみました。

 

経緯は

東日本大震災を経験したのちに、稲垣さんがいろいろな思いから節電に挑戦し続けたことからすべては始まります。

 

まず電気をマメに消すこと。

 

さらに進んで使用するときだけ家電用品のコードを電源に差し込む生活へシフトチェンジ。

そこからコードをいちいち差し込んでまでその家電用品を使う必要が本当にあるのかな?の問いが沸き起こります。

 

ここからついに恐る恐るですが、今持っている家電用品とひと~つづつお別れしていきます。

 

掃除機(こちらは正確にはこの節電生活まえからのようです)。

電子レンジ。

エアコン。

そして、まさかのまさかの冷蔵庫や洗濯機までも・・。

 

稲垣さんは、何かを手放すことで自分の中の頭をフル活用したり工夫したりする能力、すなわち眠っていた資源に気が付きます。

この辺りの試行錯誤がすこぶるはっちゃけていてとっても素敵です。

 

現在のひと月の電気料金はなんと150円くらい。

そして所有している家電用品は4つだけ。

小さな電灯1つ、パソコン、スマホ、ラジオだそうです。

 

・・・なんなら電池生活が送れそうなくらいですね。

 

でももちろん家電用品をこのように極端に無くしてみましょう、という内容の本ではありません。

 

 

ここからです!

家電用品を手放していったその先に広がっていた新しい世界が、読んでいる私たちにも問いかけてくるもの

詳しくは書けませんが、これこそ私が本をすぐに再読してしまった理由です。

 

部屋にものを溢れさせず、シンプルに暮らしたい。

その参考にと思って読み始めたのですが、この本の着地点はミニマリスト・シンプルライフという要素のみならず、もっと深かったように思えます。

 

ものを所有するということの奥に垣間見える「尽きることのない人の欲」というものだとか、

 

家電によりもたらされた便利さは「やがては人を何にもしない人にするってことなんだろうか」とか、

 

家事をする「面倒くさい時間」とお金を生み出したり人に評価してもらえる「仕事時間」に私たちがいつの間にか「優劣をつけてしまう」こととか。

 

とても軽妙な稲垣さんの文章を読んで、クスッと笑いながらもムムムと考えさせられてしまいました。

 

 

先日、たまたま観たあるテレビ番組で初めて「動く稲垣さん」を拝見しました。

 

家電用品やものを減らしてから見えてきた新たな世界。

そこからの試行錯誤されたご経験や思いがけずご近所さんとのつながりの大切さに気が付かれたことから醸される柔らかな笑顔が素敵な方だなあと思いました。