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東京国立博物館 平成館 「特別展 蔦屋重三郎 コンテンツビジネスの風雲児」に行ってみました

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時間をつくって、「特別展 蔦屋重三郎 コンテンツビジネスの風雲児」に行ってきました。

会場は東京上野 東京国立博物館の中にある平成館です。

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今回の催し物のチラシより

 

歌麿、北斎、写楽・・。

「これは!」、という絵師を見つけてきて、

世の中の動きを読み取り、

適切な時期に

効果的に売り出していく。

 

そうそうたる絵師の作品の陰には、

今まで知らなかったけれど実は

「蔦屋重三郎(蔦重)」

という敏腕プロデューサーの存在があったことを、知ることができる特別展でした。

 

特別展では平成館の2階が第一会場と第二会場に分かれています。

蔦重プロデュースの浮世絵や出版物など「本物の作品」と、それ以外にも2025年大河ドラマ「べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~」とタイアップしているので、ドラマで使用した「大きなセットや小道具など」も展示してあります。

 

なお、写真撮影などは禁止ですが、第二会場のうち、「附章 天明寛政、江戸の街」というエリアだけ商用目的以外でしたら、写真撮影を楽しむことができます(詳しくは会場の注意書きをご参照ください)。

 

第一会場では

ドラマで知った「吉原細見」や「一目千本」などの冊子の「本物」を観ることが出来ました。

冊子はどれも想像していたより小さくて、冊子に描かれている絵や文字は「細かいなあ」、と感じました。

貴重な紙のコストも考えたためでしょうか?

 

日本髪に結った女性の髪の生え際なんかもホントに細かくて、一本一本の髪の毛の流れもきちんと刷られています。

絵師も凄いけれど、木版印刷では絵師の描いた線を正確に再現できる彫師の存在も凄い、と思いました。

 

そういえば、先日見たNHKの「歴史探偵」という番組の「江戸の仕事人たち」というテーマの回で、彫師はこの髪の生え際の処理として1ミリの間に2~3本ほどの髪の毛を彫っていた、と紹介されていました(現代の彫師の方が再現なさっていました)。

この「毛割(けわり)」といわれる作業は、驚異の技術力ですよね。

それにしても彫師の方は、老眼にはならなかったのでしょうか?

気になるところです。

 

じっくりご覧になりたい方は、可能であれば是非「単眼鏡」をご用意されることをお勧めします。

「単眼鏡」は片目で覗く小型の望遠鏡ですが、コンパクトなので美術館や博物館に行くときは、わたしも必ず持っていくようにしています。

 

小さいもの、細かいものをみようとするときに、展示物からの距離が少しくらい離れていても、すぐ近くにあるように観ることが出来て重宝します。

 

ただし、わたしは単眼鏡を使うと、感動のあまり、つい「おおーっ!」と声を発してしまいそうになるので、とっても気をつけています( *´艸`)

 

ところで、わたしは丁度、平賀源内さんについての本を読み終えたタイミングで、この催し物に行きました。

すると、なんてことでしょう。

普段は東京・郵政博物館にある、平賀源内作「エレキテル」の実物が、目の前のガラスケースの中にあるではありませんか・・。

 

思わず係員の女性の方を捕まえて、「これは本物ですか?レプリカですか?」と、たたみかけるように質問してしまいました。

すると、

「本物ですよ。でも会期中のうち、前期だけが本物で、後期は複製(レプリカ)になります。丁度前期に来館されて良かったですね・・」

と、あたたかな笑みと共にお答えいただきました。

 

なお、エレキテルは、第二会場の「附章 天明寛政、江戸の街」でドラマの小道具として作られたものが展示してありました。エレキテルの内部についてもわかるようになっており、こちらでは写真を撮ることもできます。

 

エレキテルは、何かをするための装置ではなくて、摩擦を利用した静電気の発生装置なのだそうです。そして針金の先から人体に火花を飛ばせば、被験者はびっくりしますよね。

 

本物は、綺麗な絵が施してある箱の、その天板の中心をくり抜いた穴から針金のようなものが2本飛び出ているというシロモノです。

何かよくわからないと、スルーしてしまうかもしれないですね。

ですが、ドラマを観て、ちょうど本も読み終えたところだったので、感激もひとしおでした。

 

第二会場

この中の「附章 天明寛政 江戸の街」の写真撮影可のエリア。

 

江戸の街並みをスクリーンと一部セットで再現しています。

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日本橋の耕書堂さん。ワクワク感が高まります。

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内部です。

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冊子もあります。出来ることなら触ってみたかった・・(展示品には触らないよう注意書きがありました)。

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そして、ドラマで使われたエレキテル。内部の様子が見れます。ハンドルを回して静電気を発生させ蓄電できるようになっているのでしょう。

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デザイナーの方のスケッチ。衣装の生地の指定もしてあります。

こういったプロの方は、さらさらと描かれますが、これだけで絵がサマになっていますね。

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それからもうひとつ

平成館の1階では、VRゴーグルを着用して、仮想現実(Virtual Reality)体験をすることが出来ます、

  • 日本橋編
  • 吉原遊郭編

このうち、どちらか1つを選んで見ることができます。

どちらも3分間くらいの長さです。

外国の方も大勢並んでいて、ちょっと待つかもしれませんが、お時間があればお勧めです。

 

わたしは吉原遊郭編にしたのですが、すぐ目の前で花魁道中を観ることが出来ました。

自分がその世界にすっぽり没入できて、不思議な体験でした。

 

楽しかったので、後期も行ってしまう可能性が大きいです・・。

 

会期や展示内容、料金などはこちらでご確認いただけます。

www.tnm.jp

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