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暮らしの中に小さな発見・工夫を☆ 

リンドバーグ夫人著「海からの贈物」。また読んでみました。

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今回は世界で最初に大西洋横断飛行に成功したリンドバーグ大佐の夫人である

アン・モロー・リンドバーグ著

「海からの贈物」

の本をご紹介します。

 

あらすじ

本書は、大西洋横断飛行に最初に成功した飛行家リンドバーグ大佐の夫人であり、自らも世界の女流飛行家の草分けの一人である著者が、その経歴を一切捨て、一人の女として、主婦として、自分自身を相手に続けた人生に関する対話である。

ほら貝、つめた貝、日の出貝など海辺の小さな芸術品に託して、現代に生きる人間なら誰でもが直面しなければならぬいくつかの重要な問題が語られる。

 

 

おどろくほど薄い本です。

約120ページくらい。

でも読んだら見かけによらず濃くて骨太な本です。

 

きっかけ

この本は

その昔、

ある素敵な女優さんがご結婚し、お子さんを授かって以来

「折にふれて何回も読む本です」

として雑誌に紹介して下さってました。

 

当時働き始めたばかりの私にとっては、

その憧れの女優さんおすすめの本を

手に取って読んでみたものの

正直

「???」

なところが多々ありました。

でも私も年を重ねていくなかで

今では折に触れて静かに

繰り返し読み返す本のうちの

一冊となりました。

 

内容について

なにかドラマチックなストーリーが書かれているわけではないんです。

本の冒頭の「序」の部分でこうあります。

 ここに書いたのは、私自身の生活のあり方、またその私自身の生活や、仕事や、付き合いの釣り合いの取り方に就いて考えてみるために始めたものである。そして私はものを考える時は鉛筆を手に持っていたほうがいいので、いつの間にか書きだした。

 

ですが、リンドバーグ夫人は女性なので、女性の視点からのみで書かれたものか?

というと必ずしもそうではないと思います。

 

その人にもよりますが、

大なり小なり毎日繰り返される煩雑な生活。

わたしたちの

仕事、家事、育児(それからここでは触れられてませんが介護もですね)などを

バランスよくやりくりしようとする様は、まるで

曲芸師

とおなじよう。

ふと、

「私自身と調和した状態でいたい」

と思ったりします。

 

そのために家族から離れてひとり海辺の小さな小屋で

自分と対話しながら数週間を過ごします。

 

そして思いめぐらします。

たとえば、こんな風に。

 

自分の生活を簡易にするってことを。

 

どれだけ多くのものではなくて

どれだけ少ないものでやっていけるのか、

ということをいつも心がけていたいということを。

 

人に与えるためにも自分がそもそも満たされる必要を。

ではどうしたらいいのかを。

 

感想

彼女には子供さんが6人。

一方米国の女性として最初にグライダーのライセンスを取得したんですね。

彼女は1906年のお生まれ。

ですが、

ひとりの女性であり、

妻であり、

母であり、

仕事を持つ女性

として

当時も今も時代は違っていても

同じように試行錯誤してきた

先輩です。

ああこれは、

今も昔も

そしてどこであっても

男性、女性にかかわらず

ずっと変わらないことなんだな、と。

 

この本は、ずいぶん間隔を空けてですが何回か

繰返し読んでいます。

アンダーラインや付箋は、読むたびに

どんどん増えていきます。

 

多分

自然と目に留まる箇所は、

自分が経験してきたことや

今の自分にとって大変だと思っていることなんかによって

違うからだと思います。

 

だから

もちろん今読んでも

「???」

な箇所はありますが、

それはむしろ

あたりまえかもしれないですね。

 

いわゆるノウハウについて書いたものではないけれど、

日々の仕事をやりくりしているとき、

周りの人とのお付き合いにふと疲れたとき、

家庭を持ったとき、

子育てが終わり、子供が巣立ったとき、

人生の午後の時間に差し掛かったとき、

その他折々に

いろんなヒントを教えてくれるような本だと思います。

そして、自分ひとりではないんだな、ということも。