事務職をしていると、毎日せかせかと機械的に字を書くことが多いので、せめてプライベートではきれいな字を丁寧に書いてみたくなりました。
そんな風に思っていたある日、筆記具メーカーのあのパイロットさんが、「ペン習字」の通信講座をやっているということを知って、私も早速入会したということがあります。
もう10年位前のお話ですが、最終的に4年間くらい続けました。
(2023年の現在も講座は続いているようです)
実はお習字も考えたのですが、もともとは万年筆が好きで万年筆を文具店に見に行ったときに、お店の方にその情報を教えてもらったご縁でペン習字にしました。
実際はペン習字といっても「ボールペン」「万年筆」「油性又は水性マーカー」をひと通り学びます。
1年目は教材費込みで1万数千円。2年目以降も継続すると教材費はかからないので、数千円分安くなります。
通信教育なので、お手本があり、それをよーく見て練習を重ね、期日までにパイロットさんのペン習字通信講座係宛に郵送で提出します。
特徴的なのは、お手本にしたい字も1つではなく4つ~5つの系統から、好きな系統を選ぶことが出来たことです。
月に1回のペースでの締め切りでしたが1年で12回の提出は丁度良い回数だと思いました。
その後採点と共に先生のコメントが赤ペンでびっしり書かれたものが返信されてきます。
私はよく「字の形は良いですが、のびのびと書きましょう」とコメント欄に書かれていました。
それならば、と少し自己流にのびのびアレンジして書くと、コメント欄に「ちゃんとお手本を見ましょう」とあって、
ん~どうしよう、と思ったものでした(笑)。
また、通信講座にはちゃんと級と段があるんです。
子供の頃にお習字で昇級や昇段すると、とっても嬉しかったのと同じですね・・・
たしか10級から始まって7段くらいまであったかと思います。
級のうちは意外と順調に昇級していったのですが、段になるとこれがなかなか難しかったです!!
習ってみて思ったことは
①万年筆は生活の中で使うことが少ないと思いますが、使い慣れてくると万年筆はイメージ的には毛筆に近く、手首や指にかかる負担がずっと少ないこと。
そして万年筆はその人の手になじんでくれるものであるということです。
筆圧とかペンの持ち方でペン先が自分仕様になってくれるのが大きいのでしょうか。
ちょっと大げさに言うと、メーカーさんが作ってくれたものを最終的に自分が完成させるような感じです。
②日本語は漢字、カタカナ、ひらがなとありますが、ひらがなをきれいに書けるようになると、書いた文章全体がそれなりにきちんと見えること。
どんな文章にもひらがなってほぼ入りますから(四文字熟語にはもちろんないですが)、やっぱり攻めるなら「ひらがなから」なんだろうと思います。
③文字自体がきれいであることも大切ですが、書くスペースに対して文字をバランスよく配置することも大切だということ。
でもこれが難しいっ!
例えば年賀状とかを書くときに文字列がだんだん曲がってしまったりすることはありませんか?
横書きなら右上がりになってしまったりとか。
(わたしはあります。)
宛先の住所が大きな字で宛名が小さくなってしまったりとか。
ひらがなを特に意識して書くこと、そして全体の文字の配置に気を付けるだけで随分違うんだなあ、と学びました。
それにしても万年筆は文字を書いてから字が乾くまで少し待つ時間が必要です。
そういう点はちょっと面倒ですね。
余談ですが、私の大好きな「ドラマ名探偵ポアロ」のとあるシーンで、登場人物が小切手に万年筆でサインするシーンがあります。
その後大きな持ち手付きのスタンプのようなものをすかさず書いた文字の上で左右に振っていました。
ドラマを観てすごーく気になったのでその大きなスタンプのようなものについて調べてみました。
名前は「ブロッター」。
しくみは、そのスタンプの底は、船の底のように湾曲していて、そこに吸い取り紙をはめてあるのだそうです。字の上でスタンプの底を左右にコロコロ振って余分なインクを吸い取ってくれるというわけなのですね。
今も大きな文房具屋さんなどでは取り扱いがあるそうです。
(・・・一度も見たことない。知らなかった。)
また、携帯用の「吸い取り紙」というのもあるそうです。
(・・・私はティッシュペーパーで代用していました。)
現在では書類にサインしたり、目上の方にお手紙を差し上げたりするときくらいしか万年筆を使う機会はないかもしれないです。
でも日記を書く時などに万年筆を使って丁寧に字を書く時間を少しでも持つと、なんだか心がざわざわしたときや、やさぐれたときもすこし落ち着いたりして、お勧めです☆
( ゚Д゚)(*_*)( 一一)(T_T)
↓
(*^-^*)