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今わたしは自分の部屋にあるものを少しずつ整理整頓し、「もの減らし」をしているところです。
本、衣類、鞄、文具類、アルバム、手紙の類・・。
あ~、物って増殖していくのでしょうか?
道はまだ険しそうです・・!
あまり根を詰めると筋肉痛になりそうなので、一日30分位ですけれど毎日作業を続けていくつもりです(笑)
以前から読みたいと思っていた、原田ひ香さん著「三千円の使いかた」が楽しくてあっという間に読んでしまいました。
人は三千円の使い方で人生が決まるよ、と祖母は言った。
え?三千円?何言っているの?
中学生だった御厨美帆(みくりや みほ)は、読んでいた本から顔を上げた。
「人生が決まるってどういう意味?」
「言葉どおりの意味だよ。三千円くらいの少額のお金で買うもの、選ぶもの、三千円ですることが結局、人生を形作っていく、ということ」(p4より)
丁度自分の持ち物を減らす作業をしているところだからなのでしょうか、強く心に刺さりました。
三千円って、少額といえば少額なのかもしれないですが、されど三千円です。
このくらいのお金を何に対してだったら使えるのか。
ちょっと考える金額です。
健康に気を使っている方でしたら栄養補助食品を購入するとか?
何か将来なりたいものがあるのでしたら関連するセミナー代とか、参考書とか?
その人の価値観とか、考えとか、受けた教育とか、何か将来の目標とかそういったものが図らずも「まるっ」と表れているような感じがします。
なので自分だったらどうかなあと考えると、正直知るのがちょっと怖いような気もします。
確かに、「貯金」をすることは勿論大切ですが、「何に大事なお金を使うのか決める」のも同じくらい大切ですし、長い間にその人をかたち作るものなのかもしれないですね。
御厨家のおばあちゃん70代の琴子さんのお話されたことでとても印象に残った言葉がもう一つあります。
それは「家計簿」についてです。
「うちのお母さんは主婦之友監修の家計簿を愛用していたわけだけど、すごいのは戦時中も家計簿の出版はあったってこと」(P83より)
「それって、大変なことなのよ、私だって戦中生まれだから当時の記憶はほとんどないんだけど、あれだけもののない時代に出版ってむずかしいことだったんだから。どれだけ家計簿が大切にされていたかってこと」(P84より)
「こんなことを言うのは大げさかもしれないけど、あの混乱時期に、家計簿をつけようとした主婦、つまり、それができるだけの教養と意思があった主婦が戦後日本の復興を支えたのではないかと思うのよ。もちろん、日本の復興には様々な要因があると、一般的には言われている。だけど、私は勝手にそんなふうに思っているの」(P85より)
毎年8月15日前後は先の戦争に思いを致す時期でもあります。
うちの亡くなった父方の祖母も戦後間もないころの話なんかをたまにしてくれました。
おばあちゃんは小学校しか出ていなかったので、字はひらがなとカタカナは書けたのですが、漢字はやさしいものしか書けませんでした。
それでも父を小料理屋さんを営んで女手一つで育てあげました。
鉛筆で、ちらしの裏に何かがびっしり書いてあったのをうっすら覚えているのですが、今にして思うとあれは仕入帳、売上帳だったんだと思います。
原田さんのお話「三千円の使いかた」の琴子おばあちゃんのおはなしから、ああそうだったなあと思い出しました。